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白生地のなりたち
1.養蚕天然繊維の宝石をつくる最小の家畜
蚕の小さなカラダから吐き出される糸は約1.2㎞ともいわれます。眠りと脱皮を繰り返し、繭を汚さないように一生に一度だけの尿を出して繭を作りはじめます。卵をとる以外の蚕は、蛹になると繭から出ることなく殺蛹されて一生を終えます。
生糸はいわば蚕の命を犠牲にして得られるものです。品質が良くより長い糸を求めて、古くから品種改良が行われてきた小さな家畜です。そのため蚕は一頭二頭と数えられます。
養蚕農家は蚕のエサとなる桑畑の手入れも行います。今日、日本では養蚕農家の数は激減し、「桑の実を小籠に摘んだ…」と唄われた桑の姿も見られなくなってしまいました。
蚕の一生(春蚕の場合)
桑について
稚蚕用は桑摘みツメという用具を使って摘む。三齢用の桑の目安は、枝の色が次第に灰色に変わりつつある部分から摘む。四齢からは条桑(枝ごと)で与える。